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Fatal sorrow:7

あれだね…この話…きっと夏中には終わらない←
いや…すみません。最近書くのが本当遅いのもあって・・;
あと…今回長いですよ。
といっても、また日記のターンがあるのと。
今回は回想が長いのかな?
あと某あでぃくとの所為で←
その…99なんて数字もう見たくないから…頑張って一つにまとめようとした結果がこれなんだと思います。
あと回想の会話が、サ/ン/ホ/ラの6月に新しく出たCDのメ/ルとエ/リ/ー/ゼとの会話のようにも見える。
あと、『カ/オ/ス/ヘ/ッ/ド』のタ/ク/ミとリ/ミの会話のようにも見える。タ/ク/ミとリ/ミの空云々の会話のシーンが好きです…うん余計な話をすみませんoyz

注意事項です
二次小説です
管理人の妄想と捏造が入り乱れています
皆様のイメージと180度違う場合があります
ゲーム本編の内容と一切関係ありません
クラティナで零パロです
他のゲームの設定がごそっと引用されてます

零はホラゲーで、他の作品と混ざっているのが嫌という方は気を付けてください
ホラーもそんなに興味ないと言う方も気を付けてください
気分を害されたとしても管理人は一切責任を背負うことはできません。


大丈夫という方のみ追記からどうぞvvv










Fatal sorrow:7








尋ねようと思った。
もしかして、と思った。
箪笥の中の物を見せようと、血のついた着物も、本も、全て。今、私の小さなカバンに入っている日記も全て。
本当は…そう思ったのに。
出来なかった。
私は聞くことが出来なかった。見せることが出来なかった。ううん、聞こうとしなかったのかもしれない。見せようとしなかったのかもしれない。聞きたくなかった。見せたくなかった。
何かが、それを拒否する。
それはダメと。
かたくなに。私に…命令…する。どちらかと言えば懇願に近いような気もする。必死に何かを護ろうと、私を縛り続ける。

クラウディア
貴女の名前はクラウディアさんですか?
貴女は…あの人と、銀狐さんとお知り合いですか?
ううん…違う。
知り合いなんかじゃない。
そんな安っぽい関係なんかじゃない。
深く関わっているような気がするのは
貴女はこの人を知っている。
この人と…一緒にいた。
この人に此処から逃げて、と…手引きしたのも。…貴女…でしょ?
ねぇ…教えて。

耳飾りの雫の形をした硝子細工を撫でてみた。ツルリと滑らかな感触は…何も答えてくれない。寂しい輝きを宿しているだけ。その飾りが…彼女の、涙の結晶のように思えた。
狡いよ。
貴女は…。
肝心な事は教えない儘。
白昼夢のような浅く短い記憶を見せて。
それでも確信は得られない儘、私たちは進むしか無いんだ。


二階は扉で仕切られてなく、そこが一つの部屋のようだった。女の人が使っていたのか、部屋の中には振袖といった綺麗で艶やかな着物が掛けられていた。その中には巫女装束もある。
箪笥の中も調べてみたが大体が着物だった。上の段は子供用の、下になるに連れて大人用になっていく。全部、色や大きさから見て女性物だった。中には洋服もいくつか混じっている。
「…この服」
廊下で見たヴィジョンの…女の子と同じ服。
他に何か無いかと探すと鏡台がある。色とりどりの簪が入れ物に入れてある。そして和閉じの本。心臓が跳ね上がる。
もう…見たくない。
何が書いてあるのか。
何が起きたのか。
もう

…見たくない

私と同じ姿。同じ名前の少女。彼女の声が聞こえた。吃驚したけど彼女が来る気配は無い。
躊躇う私に銀狐さんは大丈夫か?と尋ねてくる。大丈夫。大丈夫…だけど。
迷いを抱いたまま日記を手に取った。二冊ある。上に置かれた白地に桃色の牡丹の表紙の本。タイトルは無く…やはりこれも日記のようだった。
そっと開いた。中の字は小さく丁寧だった。この国の言語と…私の祖国の言語。不規則に書かれた日記。


今日は当主様からお外に出ることを許された。と言っても中庭だけれど。
華が咲いている。曇天のもとでも艶やかに。この家を守る吉祥華。
いつかこの華の模様の刺青が私の体に刻まれる。
覚悟は…出来ている。まだその時期じゃないと、じらされるのが歯がゆい。他の子が…犠牲になるところなんて見たくない。
あと7年後。そうすれば私は役目を果たすためにこの世から去ることが出来る。
庭の隅。奥の奥に別の華が咲いている。美しい華だ。人工的な美しさだけが…印象的な華だ。
侍女の巫女が教えてくれた。私を生んですぐに死んでしまった母が…あの花の育て方をここの者たちに教えたと。母は美しかったと。
私も…逢いたかった。お母さんに。


当主様が女の子を連れている。鼓動が高鳴る。
嫌な予感が一気に頭を駆け巡る。
だって、その子の髪は金の髪なんですもの。
私はまって、と手を伸ばしたけれど、宮司様はどんどん奥へと向かって行ってしまう。その奥は…社。聖域。
必死に追いかけて、必死に手を伸ばして、当主様の着物の袖を掴んだけれど、あっさりと離されてしまう。
本当は…私が。
女の子の…悲しい声が聞こえた。
私の祖国の言葉で。
振り返ってこちらを見つめる眸は美しい菫色だった。
嗚呼
私は…誰を恨めばいいの?誰に怒りをぶつければいいの?
ごめんなさい。…ごめんなさい。
謝っても…意味は無いのに。
無力な私はそうするしか出来なくて。
私の存在意義は…此処からどんどん崩れて。
これから先、…犠牲が増えて行くんだ。
無力な…私の所為で。




今日はあの子を見ない。
どうしたのか、と、他の巫女や、宮司さま達に尋ねても、皆知らないと言うばかり。
あの子は…何処に居るの?
探しまわったけれど…見つからない。
きっと奥、そのまた奥だ。
私はいけない。
鍵は巫女か、宮司様の誰かが持っている。
私には…もうそこに入る資格が無い。




朝、当主様があの子を私の元に連れてきた。
私がこの子の面倒を見ることになった。
この子が巫女になるの?そう聞かずとも、当主様の様子と…この子の首筋の刺青を見てすぐに解った。
彼女は…私の代わりとして、正真正銘の巫女となった。
顔はずっと床を見つめている。
ごめんね
私の…所為で。
どうして
綺麗な声が響いた。
どうして泣きそうな顔をしているの?
そう優しく尋ねられた。
彼女の大きな眸に泣いている自分が映っている。
不安なのは、悲しいのは、辛いのは、この子なのに…私が一番辛い顔をしている。

ごめんね。
何も出来ない。

悲しんでは…駄目なのにね。
ごめんね、ティナ。



ティナは…もう泣くことは無かった。諦めるかのように、彼女は寂しげに微笑んだ。
酷く大人びた笑顔で、私はまた泣きたくなった。
私より3つ下の彼女。まだ齢8つの少女。
それなのに彼女は笑ってみせる。酷く寂しげに。

彼女はこの国の言葉や、習慣をすぐに覚えていった。
本当に…此処に馴染もうとして
きっとこれから、彼女が死んでしまうまで、こうしてこの子は寂しく微笑んで、私は泣きたくなるんだろうと思う。




日記はまだ続いているけど…また後で読むことにして、もう一冊の日記を開いた。
これは黒地に緋牡丹の模様の表紙。
中の字は、最初は祖国の言葉。所々にこの国の…字の練習がされている。
幼くも綺麗な字で書かれていた。



冷たい手だった。私をお父さん、お母さんから引き離す手は…酷く冷たかった。
表情は見えなかった。けれども…きっとその人は不気味な笑みを浮かべていたんだと思う。この屋敷の人達は皆そう。皆怖い顔をしている。
ただ
私と同じ金の髪の人。
あの人は…優しい顔をしているんだと思った。
酷く悲しい顔をしていたけれど。
きっと綺麗な人なんだろうな。
あの人の笑った顔を思い描けば…首筋の痛みが少し和らいだような気がした。


やっと暗いお部屋から出してもらえた。私は2日くらい奥の部屋に居たらしい。
やっと外に出してもらえたのに嬉しくなかった。この屋敷の人達はやっぱり笑っているけどその笑顔は不気味だった。皆同じように笑って、…冷たい視線で私を見つめる。
でも…やっぱり…あの人は違った。
金の髪の子は違った。
悲しそうな顔をしていた。
辛そうな顔をしていた。
それで…気付いた。
私は…死ぬのかなって。
気付いてしまったんだ。
…嬉しかった。
悲しんでくれる人がいる。少しでも良い。思ってくれる人がいる。
変だけど、なぜかそれがとても嬉しかった。




日記は此処で終わっている。
あの子は此処に浚われてきてしまった子で。自分の意志とは関係なく巫女となった。
マレビト…だから?
ふと…白装束の男の言葉が過る。
「あ、あのね…マレビトって何か解りますか?この子たちがそのマレビトだったの?」
「マレビトとはな…稀人、客人とも書くんだが…時を定めて他界から来訪する霊的もしくは神的存在を指す言葉だ。」
「?…神様…なの?」
「来た者はただの人であろうが…どうやら、此処の者はそう考えたんだろうな。…外部からの来訪者異人、まれびとを宿舎や食事を提供して歓待する風習がある地域はほかにもある。この国の盆という風習はわかるか?」
「うん」
「それも一種のマレビト信仰だともいわれる。死霊の住み賜う国である常世。死霊から人々を守ってくれる祖先が居ると考えられていた。毎年定期的に常世から祖霊がやってきて、人々を祝福してくれるという信仰を持つに至った。」
「本来は、狭い集落や、村では子孫を残す際、どうしても近親相姦となってしまうケースがある。それを防ぐために外から来た者を客人としてもてなし、そうして子孫を残すというものであったが…此処の屋敷では、神、もしくはその使いの意味もあったようだな。」
「…詳しい…のね」
「…」
はっとした後に、にわかに表情は固くなっていく。
ねえ…貴方は。
あの部屋の人なのでしょう?
貴方は…貴方は…。




「…あのね…知らない方が…幸せなこともあるって思ったの」
「…?」
「でも…それは…私の甘えなのかもしれない。」
もう、見たくない。
もう、失いたくない。
「嘘だ。そんなの。知らない方が幸せなことなんて本当は何一つなくて、知らなかったで逃げるのは…卑怯だから、失いたくないと思って、教えないのは…罪なことだから」
だから、私は…肩に下げた鞄の紐を握った。そうして中に仕舞った白い表紙の日記と、白い牡丹模様の日記を取り出して彼に差し出した。
「これは…貴方の」
銀弧さんの指が表紙に触れた時、バチンと大きな火花が目の奥で見えた。























―…俺の命は…きっとそう長くない。
完全な足掻きは出来なくとも…この負の連鎖を止めるために…俺は此処に全てを綴ろう。
ティナのことも
ディアのことも
全て。
俺だけの記憶で留まらないように。
俺が消えてしまえば、事実は夢と消え、真実は闇へと葬られてしまうから。











ここは…?
景色に…色が無い。
ううん、色はあるけど、何処か無機質で本物と感じさせない。
窓から射す光は…ヴェールのように広がっているけど温かみは無い。
先ほどまで居た二階の部屋。けれど…廃れた感じは無く、掛けられている着物も美しい儘だ。
それに…この格好
あの少女が着ていた巫女装束だ。
これは誰の記憶?
クラウディアさんの?それともあの子の?

そう考えていると、自分の足は勝手に進んでいく。驚いて、制止しようと思ったけど体は言う事を聞かない。足は階段へと向かい、そのまま下りて行く、そうして元来た道に逆戻り。迷うことなく奥の牢屋があった部屋へと向かう。
懐から鍵を取り出し、ノックをしてから私はその部屋に入った。

格子戸の向こう側で、銀の髪が揺れている。
私に気付いて、牢の中の人は振り返って優しく銀弧さんは微笑んだ。
戸惑いはあるのに。私の体は彼の元へと駆け寄った。そうすると彼は私と向き合うようになるように座ってくれた。
彼の眸は相変わらず美しい翡翠色。少し違うのは…瞳孔の形。綺麗な円を描いている。

ねえ…何をしていたの?いつも貴方は机に向かっている。
日記を書いていた。

どうした?
どうして…人は綴るのかな。私も…この屋敷が嫌で、嫌で…何時の頃からか書くようになったの。そうだな…もう…9年くらい書き続けている。ディアも…書くんだよ。
…何か残したいのだろう。
残す?
事実を、真実を、記憶を、お前を、自分を。
今…此処に居るのに?
残すべきことも…ある。
…私は…何を残せるかな?
…お前…次第だ。
…うん。

本当はね。この屋敷に連れ去られた時。全て無であったらって…思ったの。


記憶も

事実も

真実も

自分も

全部

死のうが
生きようが
私はちっぽけな存在


知らないことの方が、無の方が…幸せなんじゃないかって。

優しいんじゃないかって。
だって…辛い現実しか…無いんですもの。
この屋敷の巫女に勝手に祀り上げられて。
ディアを悲しませて。
私が死んでしまうと、きっと彼女はもっと自分を責めるんだと思う。
酷…だよね。
私の存在が…彼女の重荷なんですもの。
私は…ディアが生きててくれてうれしいのに。ディアは…ずっと一生、死ぬまで、私の所為で苦しまなきゃいけないんだ。
私は厄災。
1年後…私はこの世を去ってしまう。貴方も…


目の前が…ぼやけた。目の奥が熱くなって。揺れる。銀弧さんの…顔が歪んで、今はどんな顔をしているのか…解らない。

わたし……あなたを…殺したくないよ。

殺したくないよ。の部分がやけに絞り出したかのように大きく部屋の中に反響した。

体勢が崩れる。
私を…見ないで。
そう言うように体は床へと蹲る。顔も伏せて。
その瞬間ぼろぼろと涙が零れた。大粒の涙と一緒に体も小刻みに震える。
怖い、と。
嫌だ、と。
これから待ち受ける未来を恐れていた。
そっと頭の方が暖かくなった。何度も、何度も髪を梳くように、暖かいものが私の頭を撫でている。
顔を少し上げると彼の腕が格子戸の隙間から伸びていて、私の頭を撫でている。少し落ち着いて、涙の止まった眸は、穏やかに微笑む彼の表情を捉えていた。

どうして
ティナは…厄災なんかでは無い。
私はお前に逢えて良かったと思う。


ティナ…死んでしまえば。
存在が無ければ…それは完全に“無い”という事に…なるのか?


俺たちは、実の無い運命に翻弄されているが。
それはお前のせいではない。こればかりは誰の所為にも出来ないんだ。そう選んだのは…自分なのだから。
俺達は…死なない。
彼女が…生きてくれることで…俺たちも…生き続ける。



いつか、こんな負の連鎖が断ち切れると信じている。今で無くとも。
だから…俺は綴ろう。真実を。


だから
安心して…俺を殺してくれ。


ありがとう…気付かせてくれて
もう大丈夫


「大丈夫だよ…セフィ」















ティナが…私を贄へと変えるのか。
なんという、ことだろう。優しい彼女は…私を殺めることができるだろうか。
どうか…悲しまないで。





ティナ…お前の悲しみが増幅すると…。









君は
君でなくなってしまう。
















「…ティナ!!」
「……ぁ」
耳元で、大きな声が聞こえた、ビクリと揺れて、思わず辺りを見渡した。
全ての色は完全に戻っている。それに元の…二階の部屋だ。
ゆっくりと銀弧さんの方に視線を向けた。酷く心配した表情で。
ああ
言わなきゃ。
大丈夫って。

「大丈夫だよ……セフィ」
「…っ」

あなたの名前
これで合ってるよね。
揺れる。揺れる。水面のように。風の前の泉と同じ。波紋のように広がって眸は揺れた。
首筋の痣の部分が熱を持って広がって行く。




























見覚えのある本。
そして彼女がつぶやいた名前は…確かに…確かに。

私のものだ。
だが、それは不安を掻き立てる。じわりと迫って来る恐怖を感じた。
ティナの表情が僅かに歪む。細い指が首筋を撫でた。
嗚呼
痣が濃くなっていく。うっすらと形が浮かんでいたそれは葉や、唐草のような茎の模様まで浮かび、緑の色が濃くなった。まだ命を脅かすまでの段階では無いが…。
先を急がないと。
日記の中身は気になるが、それはまた後でだ。

「ティナ…下に行こう。もう此処には見るところは無い。先に進もう。」
「うん」
意識が完全に覚醒した彼女の眸はもう虚ろな状態では無かった。小さく安堵するが…完全に不安を拭うことは出来なかった。







私は…マレビトで。
この屋敷に囚われて。
そうして
 そうして…儀式の為の贄となったんだ。
彼女に…ティナに殺されて。
それは本望であったのに。
悲しい泣き声が…聞こえて。
そして
俺は俺でなくなって
私となった。




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